1月のアメリカ経済まとめ

1月のアメリカ経済まとめ

アメリカのマーチン・ルーサー・キングデーを経て、先週取り上げたスイスフランパニック後のマーケットも少し落ち着いてきたようです。
というわけで、そろそろ一年の最初の月を我らがレディーのアメリカ・ドルがどのように過ごしているか見てみましょう。

最新の非農業部門雇用者数データからわかるように、アメリカ経済の観点からいうとUSドルに特に不安要素は見当たりません。12月の雇用者数は期待値の25.2万を上回っていましたが、驚いたことに消費者支出はさんざんなものでした。ホリデーのショッピングシーズンであり、なおかつ石油価格の下落が小売売上高を押し上げているのかと思いきや、全くでした。実質消費者支出は0.2%上昇の期待を裏切り、0.9%の下落となりました。

アメリカのインフレ率に関しては鈍化したことに対して特別驚きはありません。
最近FRBはインフレ率がターゲットより低い事実は、彼らが今年の早いうちに金利を引き上げることを渋っている理由の一つであると述べました。

これらの要因が重なって、USドルは新年、FXダンスフロア上でどっちつかずの動きを続けています。
日本円に対しては下がり、商品通貨とユーロに対しては上がっています。

USD/JPYは一目の雲の中で117の23%フィボナッチレベルで持ち合っており、これを上抜けするか下抜けするかによって2月のトレンドが決まるでしょう。

オーストラリアドルを見てみると、AUD/USDの日足チャート上にコマの転換ローソク足パターンが見られます。
ペアは一目の雲とともにピボットレベルの下にとどまっているため、弱気のターゲットである0.808まで下落が見込まれます。

ヨーロッパではアイルランド財務相のMichael Noonan氏が、各国の中央銀行ではなくECBが国債を買い取りEU諸国がそれに伴うリスクをシェアしなければQEは成功しないと述べました。
Noonann氏はリスクではなく通貨を相互保ち合いすることは通貨同盟を傷つけ、過去数年間の欧州の銀行部門を親密にしようという計画に逆行するものだと主張しています。

ドイツの報道機関ではもし計画が進めばユーロが下落するのではという危機感から事態はやや白熱しています。
ユーロ安は構造改革の必要性を減らし、それ故に変化に対して注目が集まらなくなるのではないというものです。
しかしながらフランソワ・オランド氏が「木曜日、ECBはヨーロッパ経済に巨大な流動性をもたらし、成長に必要なムーブメントを巻き起こすためにソブリン債を買い入れる決定を下す」と述べていることからこれはもはや確定事項のようです。マリオ・ドラギ氏も同様でしょう。

イギリスのTelegraphは今回のQEプログラムは単に国内のみに重要性が高いだけなく、ECBのあらゆるQEはイギリスへの巨額の投資やイギリス、または世界での将来的なその他資産へのブームを生むのではないかと指摘しています。

一方デンマークはスイスを見習い、セーフヘブンを求める投機家と投資家がクローンを過大評価し、中央銀行が対ユーロのペッグを維持するのに困難を生じさせないために政策金利を-0.02%にカットし先手を打ちました。

スイスからのショックは波及し続けており、ポーランド中央銀行はスイスフランの対ポーランドズウォティ価格が3.6から4.3に上がりつつある中で、銀行危機が迫っていると警告しました。
大幅な値動きはスイスフラン建てで住宅ローンを組んでいる多くの人々が巨額の与信費用に苦しむことにつながり、ムーディーズはすでに銀行部門にネガティブな影響が出るであろうと述べています。

さて、みなさんのUSドルとその他の通貨に対する取引戦略はどのようなものでしょうか?
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