週末のおさらいと今週のまとめ

木曜日のスイス国立銀行の衝撃発表に引き続き、金曜日のマーケットも終始混乱が続きました。
多くの価格変動が起こりましたが、その中でも注目は引き続き下落を続けるユーロに集まりました。スイスは週末、もしスイスフランの価値が彼らが望むよりも高すぎる場合は、FX市場に積極的に介入する旨を述べました。指標によればスイス経済は対ユーロで約1.10のラインが妥当なのではないかと考えられ、現在マーケットはそれより10%低いレベルを遷移していますが、均衡に近いといえるでしょう。金曜日にはアルパリ FXがスイスフラン暴騰のために倒産することになりました。
Everest Capitalもまた巨額の損益を計上し、以前は8.3億ドルの価値があった彼ら最大のファンドを閉めることになりました。

FXCMは木曜日に、SNBがスイスフランをユーロに対してペッグなしに自由に取引させることを決定し、このため顧客が損失を出したことによりブローカーの自己資産要求を満たせなくなる可能性があると警告していましたが、結果3億の融資をLeucadia National Corpから受けることになりました。

未だ業界末端のブローカーの中では今回のインパクトの処理に追われていますが、将来のトレーダーや現在の顧客に対して、企業のの運営が決して問題があるわけではないことを示し安心させるために多くの言質がすでにとられています。

また強力なリスクマネージメントシステムのために、AVA TRADE, OmniCronFX, OANDA,CMC Markets, TradeStationやIronFXのようなブローカーらは今回のスイスフランの動きからは影響を受けていないと報告しています。

今週はユーロに注目が集まる事になりそうです。
マリオ・ドラギ氏は木曜日にQEについて発表する予定で、パッケージの詳細そのものは未知数ですが、Der spiegelとLa Pazらが説明したところによると、その内容は各国の中央銀行が自己責任で政府の債券を買うことができ、またそのために生じたいかなる損失の50%までを負うというもののようです。
ドラギ氏はアンゲラ・メルケル独首相及びヴォルフガング・ショイブレ独財務相と週末に会見し、おそらくは彼らとともに計画を検分し、いかなる損失に関しても少なくともその半分は各国に責任を追わせることを強調したのでしょう。こうすることでドイツにとってははるかに低リスクでこうしたプログラムに参加できるようになります。

ギリシャでは、日曜日に予定されている選挙の前に、中央銀行が国内の大手4銀行のための緊急貸付プログラムをECBに打診しました。
現段階では自ら貸付を要求しているのは4行中2行のみですが、中央銀行は加速するやもしれぬ銀行破産に備えたいようです。

イギリスではEY Item clubがBOEは現在の金利を2016年まで継続する必要があると述べています。
原油価格の下落が引き続き価格への大幅な下落圧力を引き起こしているため、原油安はまたイギリスで経済成長を生んでおり、北海での収入減は国内の消費購買力の大幅な強化によって広く相殺されています。
EY Item Clubは2015年の成長率予測を0.5%から2.9%に改定しました。
家計収入の実質変化は平均で3.7%の増加、また住宅価格は2014年の10%+からは若干スローダウンし7%と予想されています。

上海株式市場では大きな値動きが見られました。
中国当局が3つの金融大ブローカーが違法なマージンを持って取引行為を行っていたためこれを禁止したニュースを受け、ほぼすべての指標が8%ほど下がりしました。
今回の動きは中国国内での投機取引に大幅な弾圧とみなされ、大量の株式の売り出しを強要しました。
加えて中国での住宅価格が65都市で12月分が下落し、気持ちのいい週の初めとは言えなかったようです。

今週の予定を見てみると、上記で述べたようにECB発表が木曜日の肝です。
それまでにBOEの議事録、続いてイギリス失業率、週の家計収入調査が水曜日に発表されます。
日本銀行、カナダ銀行による金利発表がすでにありました。
ヨーロッパのPMIデータは金曜日まで発表されませんが、ECB発表の結果如何によらずこちらのほうが重視されるでしょう。
今日はマーチン・ルーサー・キングデーとなっており、アメリカのマーケットは祝日となっています。よって、先週よりかは全体として落ち着いた日になることでしょう。ホッ!

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