ユーロ圏の動揺に追い打ちをかけるかのように、ギリシャの急進左派連合のSyrizaが日曜のギリシャ総選挙で勝利を収めました。ユーロ圏の将来はますます不透明となっています。
ギリシャ総選挙とギリシャの今後
開票率80%で急進左派連合Syrizaの得票率は36.2%、与党・新民主主義党は28%で勝利しました。149議席を獲得し、単独過半数まで後2議席でした。
Tsiparas氏はいまやギリシャの非常にトリッキーな金融と政治問題を背負ったことになります。Tsiparas氏は「ギリシャ経済はSyrizaの手によって安全となる」と喧伝していますが、280億ユーロ近くの予算不足がどのように解決されるのかはわかりません。
Syrizaの最初かつ最大の優先事項は貧困に苦しむ国民の35%を援助するための20億ユーロの福祉策の立ち上げでしょう。
ECBは選挙後のギリシャ銀行による流動性供給のボトルネックを避けるためにギリシャの銀行に緊急融資を行いました。
緊急流動性融資は15日間適応され、これが十分な期間でないと判断された場合は新たな申請が必要になります。
これがおそらく新ギリシャ政府における最初の試練となるでしょう。
米英の賃金上昇問題
賃金問題は未だアメリカにくすぶっており、賃金上昇率がすぐにでも上昇する可能性はますます低くなっているようです。
イーピーアイ(Economic Policy Institute)の分析によると健康・教育サービス関連業でのインフレによる賃金調整は2014年の終わりの時点で5年前の2009年に比べてたった2%高いだけであるそうです。偶然にも失業率がピークから落ち込み始めた時期と重なっています。
一方ポンドの状況を見てみると、カーニー氏は投資家に現在のような低金利は当初考えられていたほど長くは続かない可能性があると注意を促しました。英中央銀行(BOE)は賃金上昇率を細かく観察しており、金融政策委員会(MPC)は2%にインフレターゲットを達成することに楽観的で、「最新のデータでは賃金は回復に向かっており、期待できる」と述べています。
更にマーケットの金利引き上げの予測には様々な説があり(多くは2016年夏)、実際市場参加者と政策担当者の期待は金融システムのボラティリティに大きく影響しうることを強調しています。
マーケットの反応
米株価指数先物はギリシャ選挙の結果がわかった後の月曜日、低めでオープンしました。
選挙結果はまたたく間にユーロに影響し、すでに先週のECBによる新たな刺激策の対応のために大きく下落していたのを回復する前にEUR/USDは11年ぶりの低値である1.1098まで落ち込みました。
ニューヨーク時間までにはユーロは落ち着きましたが、特に今日は重要な経済指標発表がなく、ニューヨーク市を猛吹雪が襲う予報のため、残りのセッション中で更なる値動きがあるのではないかと考えられます。
長期的には、ギリシャ選挙結果に伴うユーロの動きについて3つの可能性が考えられます。
- 1- 様子見保ち合いパターン
- 2- ギリシャが金融的整理をやり遂げ、国家の自信を取り戻した場合の上昇パターン
- 3- 変化が見られず、引き続き下落する下落パターン
皆さんはどう思いますか?
ニューヨーク時間の本日夜から明日にかけて歴史的な猛烈なブリザード(Juno)到来に厳戒態勢が取られていますが、幸い今日搭乗予定の私のフライトはキャンセルにはなりませんでした。
雪だるまや雪天使の遊びは大好きなのですが、マイアミから優雅にお仕事するのに勝るものはありませんよね。
というわけで、明日はマイアミからデイリーレポートをお届けしたいと思います。
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