ギリシャとドイツの負債をめぐる戦いとスイスフランレポート

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英語版ビデオとより詳しい分析レポートはこちら

NYでは雪が降り積もり、マイアミ帰りの私にとっては文字通り凍える寒さです。今日は多くの方にご質問いただいていたスイスフランについてのスペシャルレポートをお送りします。スイスフランは1月15日の大暴騰の後、これからどうなっていくのでしょうか。投資アドバイザーは私、キアナ・ダニエルです。イラン出身のユダヤ人で、日本留学中にFXをはじめ、現在はNYから様々なトレード情報を発信しています。

スイスフランは金準備の裏付けのもと、実質0インフレの通貨として長らくセーフヘブンと考えられて来ました。2011年3月、ギリシャのソブリン危機に憂慮した投資家が安全資産を求めたため、ドルフランは0.91のレベルにまで下落しました。2011年8月までには0.769を下回り、行き過ぎた過大評価に対抗するためスイス国立銀行はここでスイスフランの流動性供給に乗り出します。

同時にスイスフランは対ユーロにおいてもパリティに達しつつあったため、これを深刻に捉えたスイス国立銀行はユーロに対する上限を設けることにしました。つまりユーロフランが1.20のレベルを下回らないよう介入することにしたのです。この取り決めは歴史的な暗黒の木曜日、2015年の1月15日まで続きます。この日、スイス国立銀行は突然にこのペッグを取りやめ、スイスフランはたった数分でユーロに対して30% も上昇しました。過去1000日間の変動分すべて合わせたよりも大きな動きが、たった数分の間に変動したのです。

影響は大きなものでした。代表的なものに、

-スイス金利が-0.25%から-0.75%に引き下げられた。
-スイスの口座維持費用が値上がりした。
-急激なユーロ安がスイスの輸出産業を脅かす恐れがある。

そして多くのFXブローカーが問題を抱えることになりました。FXチャートを見てみると、ドルフランは一目の雲の上で0.93のレベルにまで回復しましたが、ユーロフランは未だ弱気にとどまっており、十分なリバウンドが見られません。長期的には、ユーロフランは0.90、1.00、1.10の3つのキーレベルのいずれかに落ち着くと考えられます。数値が高ければ高いほどスイスの経済が高評価であるということですが、GDP、インフレ率ともに健全といえる水準は下回っています。

スイス国立銀行がペッグを終了させた理由の一つはスイス国民のハイパーインフレーションへの危惧という多分に政治的なトピックですが、実際のインフレ率は低すぎることはあっても高すぎることはありません。このためスイスによるスイスフラン安への介入が再び行われる可能性も残っています。スイスフラン安は、合わせてスイス貿易の20%をしめるアメリカとインドへの輸出を促進する効果があります。

以上がスイスフランについて知っておくべき重要なポイントです。このビデオを気に入ってくれた方は、ぜひお友達にもシェアしてくださいね。Invest Divaの最新のアップデートや私の個人的なエピソードなどをお届けしている、便利なメルマガ登録がお勧めです。

→「スイスフランについてのまとめ:その歴史とこれから

速報

アメリカ非農業部門雇用者数発表によると、1月の新規雇用数は25.7万人の増加、失業率は5.7%に上がりました。米ドルの上昇が見られます。

ギリシャとドイツの負債を巡る戦い

びっくり、驚き!桃の木・・・というほどでもありませんね。

昨日ギリシャの負債についてドイツ財務相のヴォルフガング・ショイブレ氏とギリシャの財務相が頭を突き合わせて熱い議論を繰り広げた結果、基本的には何の策もでないままアレクシス・ツィプラスト大統領とヤニス・バルファキス財務相はアテネに戻りました。

負債をめぐる議論には決着がつかなかった一方、ヴァルファキス氏は債務国であるドイツに対しもしユーロ圏がギリシャ有権者の民主的な声に耳を傾けない場合のドイツに於けるナチズムの復興に断固とした警告を発しました。
「宗教的国際的な恥辱や終わりのない絶望感が厳しい不況と相まうと、社会の中でいかにしてヘビの卵が孵ってしまうのか、一番よく理解しているのはギリシャ国民だ」と彼は述べます。

個人的には彼のいうことに同意します。これと同じパターンは歴史の中で何度も繰り返されてきました。

ショイブレ氏はこれに対して、ギリシャは自国の問題に責任を持つ必要があると返しました。
ドイツは500人のドイツ人税務局員を送り、アテネ政府がギリシャ富裕層から税金を徴収できるよう手助けしようかと持ちかけました。もちろん彼らの富がまだギリシァに残っていれば、の話ですが。
これに対してギリシャ中央銀行総裁のヤニス・ストゥルナラス氏は預金銀行に対して、「全く何の問題もない。全て把握済みだ。今日は静かな日だった」と安心させるよう語りました。
しかしながらストゥルナラス氏自身、少し疑心暗鬼であったようで、下のようにも付け足しています。
「ECBの決定はギリシャ政府からの何らかのフォローがあるのならば取り消し可能だ。」

議論が進む一方アテネでは反緊縮財政派の反対運動が起きていました。
数千もの人々がシンタグマ広場を平和裏に行進し、ECBのギリシャ債を担保として受け付けないという決定に対して抗議しました。
ユーロ圏の権威機関に対する自国政府の側として一般国民が共に戦うサポートをしている非常にレアな様相を呈しました。
確かにバロファキス氏はギリシャ国民の心をニーズをしっかりと掴んだ上で選挙に勝ったのでしょう。
残念ながら新首相はヨーロッパ周遊が終わりを迎えたものの未だユーロ圏の無数のリーダーたちと何も成し得ていません。

ドイツとショイブレ氏がこうして新たな敵と対峙している間、英首相アンジェラ・メルケル氏と仏大統領のオランド氏はロシアとの関係を修復しようとしつつあります。
両者は今夜ウラジミール・プーチン氏と顔を合わせての話し合いをする予定で、ウクライナへの外交的行き詰まりを打開しようと考えています。
EUの中堅官吏は今回の話し合いはアメリカの対戦車ミサイルを含む防御用兵器のウクライナに対する供給を考慮した結果であるのではと考えています。
メルケル氏とオランド氏がこれに反対するというのはなんとも、誰の目にとっても、少しも整合性のあるように思えません。

この話し合いは石油価格の回復のトリガーとなるでしょうか?

実際のデータ面では今日のロンドン時間に貿易収支が発表されましたが、どの予想値よりをも下回る結果となりました。
カナダの失業率とアメリカの非農業部門雇用者数は現在この(英語版)記事執筆時に公開されていますが、早くも米ドルは再び売りのセンチメントに戻りつつあります。

皆さんが週末前に少しでもピップを稼げていますように!:)

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