引き続きユーロに注意報

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引き続きユーロに注意報

スペインとドイツから、通常の状況であればユーロにもユーロ圏の株価にもきちんと結果がでるような好調なデータが出たにも関わらず、昨日のヨーロッパ市場はパッとしないまま終了しました。
ユーロ売りの原因はおそらく今週後半に控えたECB発表への不透明感と、未だに世界の経済が危機モードにある中で高値を更新したマーケットは何かしら不健全なのではないかという懸念、加えてギリシャが自身の言説を守れないのではないかという推測などが合わさったものでしょう。

Alexander Friedman氏はスイスに拠点を置くGAMホールディングスのCEOであり、
「1週間か2週間ほど前、マーケットはギリシャを『何の問題もないじゃないか!』程度に考えていたのです。しかしギリシァ問題は解決されなかった」
と水曜日のCNBCで語っています。
「ヨーロッパは自身に金融的圧力をかけるような契約を負いました。フランスなどは特に不安だと思います。」

オーストリアでもまた興味深い状況が展開しています。
オーストリアはある地域における銀行の拡張プログラムの失敗で積み重なったと推測される負債のデフォルトに向かいつつあります。
ケルンテン地方(Carinthia)には約100億ユーロ近い保証債券がありますが、これに対して中央政府は「納税者のお金を1ユーロたりともムダ」にしないことになっています。
つまり債権者は去年導入されたヨーロッパ銀行法のもと、納税者の損失を防ぐために1ユーロにつき50セントまでの「救済」を迫られる可能性があるということです。
これは新法が適応される初めてのケースになりうるでしょう。

もう一つデフォルトの可能性がある国として、ウクライナは既に19.5%であった高金利を、昨日更に30%にまで引き上げました。
この動きは最高値から80%以上価値を失ったフリブニャ(Hryvnia)を補助する目的があり、通貨は過去12ヶ月で一ドルに対し8から33にまで下落しています。
クレジットデフォルト市場はウクライナがIMFが更なるマネーを投入しこれをなんとか避けようとするほど、今年中のデフォルトの可能性が高まってきていると示しています。

EUR/USD キーサポートレベルに接触中

ユーロは1月23日の1.11のレベルにまで下がってきており、これを超えるか超えまいかとしています。
ペアは一目の雲の下にとどまり、MACF指標はシグナル線の下でクロスしており、マーケットの弱気なセンチメントを示しています。

このレベルを下抜けすれば、1.08の12年ぶりの低値にむかって下落する可能性があります。

またはもしペアが(またはヨーロッパの投資家が)考えを変え、1.15のピボットレベルを上抜けした場合、更に1.17の23%フィボナッチレベルの上抜けが確認できれば、自信を持って1.21や1.25のターゲットに向かって上昇に転じると言えるでしょう。
しかしながら現在のところは、日足FXダンスフロアにおいて、転換パターンは見られません。