13日の金曜日に欧州金融政策の不安を考える

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13日の金曜日に欧州金融政策の不安を考える

待ちに待った金曜日!しかもただの金曜日ではなく、今日は噂の13日の金曜日です。

いくつかの文化圏ではこれは非常に不吉な日として(黒猫とのコンボで更に不吉度が増します)恐れられていますが、ユダヤ教のなかでは13というのは実に縁起の良い日にちとしてしられています。
さらに毎週金曜日はShabbatというユダヤ教のサンクスギビングデーとも言われており、家族とともに食卓を囲んでお腹いっぱいご飯を食べるのです。

そんな13日の金曜日の今日は私の可愛い甥っ子の誕生日でもあるので、この2月13日はとてつもなく豪華な夜が待っていると期待しています。
もし13日の金曜日を見直しそこねたなーと感じた方は、来月3月13日の金曜日をお待ちください。

それはともかく、FXダンスフロアを見てみるとユーロは13日の金曜日マジックに困惑しているようです。
ユーロ圏のフラッシュGDPは想定値より好調であったもののドイツのホールセール価格指標は-0.4で先月の-0.1より悪化しました。

昨日EUからサプライズが2つ届きました。
1つはスウェーデンから。スウェーデンはベンチマーク金利を-0.1%とマイナスの範囲まで切り下げました。
各国の中央銀行が基本レートはゼロ以上にとどめ、唯一預金ファシリティ(ECBにおける翌日物預金金利)をマイナスに設定したのを尻目に、スウェーデン国立銀行(Riksbank)はレポレート(レポ取引レート)を世界で最初にマイナスに切り下げたことになります。
金利カットの前に約10億ユーロ相当の資産購入権限を銀行に与え、形ばかりではありますが、追加刺激策をある程度狙ったものと言えるでしょう。

2番目のサプライズは英国中央銀行(BOE)からです。
インフレ率が近い将来ゼロを下回りかねないということを認めたわけではありませんが、BOEはイギリス経済へのデフレ脅威があまりに高まった場合は更なる金利カットを喜んで行うとコメントしました。
興味深いことにBOEのカーニー総裁は消費を促すデフレはイギリス経済にとっては良いものではないかとも提案しています。
総裁は通常消費者が将来の低価格を期待して様々な購入を遅らせるという形で現れる低インフレ率の悪影響は未だ見られないとしています。

このようなやり方で中央銀行がデフレに対応するということは、伝統的金融政策が尽き、非伝統的な金融政策が「危機ではない」経済状態にも関わらずスタンダードになりつつあるのではないかという不安を残すサインと言えます。