通貨戦争の危険

Get Started With our Free masterclass

通貨戦争の危険

前英国中央銀行総裁のマーヴィン・キング氏は東京で、中央銀行が自国の通貨価値を下げるためと、通貨安で安くなった製品とサービスへの国際需要を求めるために結局通貨戦争に陥るのではないかと危惧していると述べました。
マーヴィン卿はこのことは主要な中央銀行が金融政策を使い果たし、金利がゼロに近づき巨額の現金がばらまかれている現状では十分に起こりうると信じています。マーヴィンは卿の言葉はユーロに対して過小評価されていたスイスフランの縛りを取り除いたスイスには当てはまりません。スイス国立銀行はECBによるあり得る金融緩和政策から独立の道を模索しており、それゆえに1月15日、金融市場に巨大な変動が引き起こされたといえるでしょう。

今週の待ちに待った大イベントの一つははFOMCの金利発表で、FRBが今年中に緩和を引き締める可能性があるのかどうか見極めたいFXトレーダーたちは期待を高めています。
FRBの実際の発言はハト派的「十分長い期間」といったフレーズを含んでおり、「忍耐強い」調整といったわずかにタカ派的発言とともに合わせることでバランスをとっています。
この場合、他の経済圏が悪化しつつあり、中央銀行が量的緩和措置をとっているときはUSドルは他の通貨に対してまだドル高が維持できるでしょう。

ポンドの動き

今日のロンドン時間では、イギリスの投資家は昨日発表された第4四半期GDPが想定値より悪かったこともなかったかのように振る舞いました。ただし回復が酷く不均等にスローダウンしていることは不安な要素であります。
サービスセクターが再びイギリス経済全体を牽引しており、建造はそれと全く逆、製造業に大きな変動はありませんでした。
結果、第4四半期の実質GDPが0.5%であり、2014年全体では2.6%の成長でした。

しかしながらポンドはほぼ動かず、投資家たちが実際データについてそれほどの懸念はしていないようです。
ロンドン時間の終わり頃にはアメリカの好調でないデータにも助けられました。これはユーロも同じです。
ユーロはまたスイス国立銀行が通貨の上限を引き上げるにもかかわらず、引き続き通貨市場に介入を続けるよう準備してあるという旨を再度発表したため、これにも助けられました。

実際イギリスの成長率を念頭に置き、さらに雇用率や消費者支出の改善を考慮すると、全体ではイギリス経済はまずまずと言えます。しかしながらイギリス経済が成長にもがくその他の国々の先頭にたち回復を続けることができるのかという話になると、不安が残らざるをえません。

落ち込みつつあるGDPとインフレ率も、消費者支出や成長率も現在のところ弾力性があり、雇用率の改善からはさらなる進歩の余地があるといえます。

もし通貨戦争が起こるとすれば、誰が勝者となるのでしょうか?

Invest Divaのアップデートをメールでお届け!

まぐまぐ!無料メルマガはこちら

特別割引有のInvest Divaメルマガはこちら

English ver